ジャイロキネシスというエクササイズについて

先日ジャイロキネシスとは何かについて聞かれて、今の自分が思うジャイロキネシスについて改めて考えを巡らせる時間をいただきました。

クラスで伝えたいことや感じてもらいたいことや目指すところは共通していても、その時クラスにご参加いただいている方々のコンディションや感触を考慮してそれぞれのインストラクターがその時フォーカスしているテーマやプレゼンテーションの仕方によって色々とバラエティに富んだ個性がクラス内容に反映されます。また、人体のパーツや仕組みは同じでも日常の生活習慣、得意・不得意や癖は人によって異なるため、ジャイロキネシスというエクササイズを通して身体で直感する刺激に対する反応は受ける方の感じ方や印象によっても違ったりします。『ジャイロキネシスとはこいうものである』といったような紋切り型の教科書に書いてあるような説明を一方的に提供されてそれをそのままうのみにして終わるのではなく、それを自分の身体で体験してどう感じどんな反応が起こったり変化が現れるかという自分の感覚に意識を向けて自分自身が最も心地好く感じられるところをそれぞれが自分の中で見つけていくのがジャイロキネシスの本質であり、面白さではないかと想います。従ってあるインストラクターのアプローチを試してみると今まで知らなかった感覚が芽生えたり、また別のトレーナーの視点から同じ動きをしてみると身体の別の場所を感じながら動けることに気付いたりするのです。そのためジャイロキネシスの説明はたった一つだけではなく、これが絶対に正しくてこうでなければ間違っているというものではないので、ジャイロキネシスについて知りたいと思った時に多種多様な説明が出てきて、やったことのない人にとっては最初は分かりづらかったりすることもあるかと想います。

ジャイロキネシスとは椅子に座った状態や床の上で全身を動かしていくエクササイズです。多忙な日常生活の中で受ける様々なストレスや緊張によって無意識のうちに固めてしまっている身体を解し、骨と筋肉とそれらを結びつけている腱を伸ばして活性化していくことで関節の動きを滑らかにし血行を良くしてしなやかで強い身体を作っていきます。ジャイロキネシスで特徴的なのは円や螺旋や8の字のように曲線的で立体的に流れるような動きとその一つ一つに合った呼吸を組み合わせて一定のリズムで動き続け、どの動きの中でも上下、左右、斜め等の相対する方向に引っ張り合いながら安定性を高めて本来の正しい姿勢に身体のアライメントを戻していくところです。また、表面的な部分ではなく、骨と繋がっている深層部の筋肉を活性化させ、圧迫されて縮んでいる組織や関節の間の空間を広げていくので歪みや痛みから解放されて本来持っている可動域を使えるようになり、運動パフォーマンスの向上へとつながっていきます。個々の身体の状態に合わせてまずは圧迫されている部分を緩めて動いていけるようにしていくので、運動神経・筋力・年齢・柔軟性には関係なくどなたにも安心してご参加いただくことができます。

参考書に答えが書いてあるわけではなく、自分の体験を通じて感じながら最も楽でいられるところを求めていくという形式のエクササイズは多分ほとんどないと思うので、最初からはっきりとした明確なものが用意されていないと不安になる場合もあるかと想います。でも自分の身体の素直な反応に意識を向けて主観的にどう感じるか、どうすると無理なく気持ちよく身体が動かせるかに集中していく中で自分に合った答えを探していく楽しさと、なんと言っても痛みや歪みから身体を解放していくことで動きの幅が広がったり、楽になることがジャイロキネシスで得られる最高の喜びだと想います。 

そしてこれはジャイロトニックについても同様に言えることです。自分の身体への探究心を促し、積極的に自分自身の持っている感覚を覚醒させて、感じるままにそのセンセーションを味わってぜひ充足感を堪能していただけたらと想います。

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