ジャイロキネシス/ジャイロトニックの基本原理

ジャイロキネシス並びにジャイロトニックのエクササイズの特性を知ると一つ一つの動きをする時に形を追うだけでなく、自分の身体や感覚で感じながらどれくらい押したり引いたり開いたり閉じたりすると自分にとって快適なのかあれこれ試すことが出来るようになっていきます。より深く理解し効果を高めていく上で参考になるジャイロキネシス/ジャイロトニックの本質についてご紹介します。

 

≪目指す方向を意識して動く≫

エネルギーは意識を向けた方向に流れていき、意識は自分が感覚的に最も強く認識している部分もしくは意図的な志向に向かっていきます。そのため、動く時に目指す行き先や通り道がはっきりしているほど狙ったところに最も近い場所にエネルギーが届きます。また、視線を定めずによそ見したままだと伸びたいところまで伸ばせなかったり、頭の位置がずれてバランスも崩れてしまいますので正しいところに目線を向けてそこをちゃんと見ながら動くことが大切です。  

 

≪動きに対応した呼吸をする≫

呼吸が動作を引き起こし、動作が呼吸を促すので両方を組み合わせることで倍の相乗効果が生まれ、動作の種類に適した強さと質感の呼吸をすることが重要になります。基本的には早い動きでは瞬発的な呼吸をするとより速く俊敏な動きがしやすくなり、遅い動きではゆっくりした呼吸をするとたくさん伸びたり広がりやすくなります。

 

≪流れとリズム≫

全ての動作は逆反応を引き起こします。従って、動作と呼吸の均一なリズムは逆反応においても同様の効果があります。緊張してたり余計な力が入ってしまったり、支離滅裂な動きや呼吸は混乱と動揺につながります。但し、混乱(カオス)の状態からバランスや調和を取り戻して心を落ち着かせて終わらせる瞑想的なものは別です。  

 

≪自分の最大可動域まで身体を使う≫

動作がきちんと完結して達成感が感じられるようになるには、各自の最大可動域までフルに使って動き、また全身の隅々までエネルギーを行き渡らせるようにすることが必要です。例えば、あくびをして伸びをした時のように関節や臓器の間の隙間が開いて身体のどの部分もつまったり引っかかったりしていない状態です。自分で気持ち良いと感じるところまで大きく動いて身体を解放していくことにつながります。  

 

≪コントラスト(相反する力の引っ張り合い)からバランスした強いスタビリティを作る≫

ジャイロキネシス/ジャイロトニックの動きは相対する方向に引っ張り合うことによってバランスした安定な状態(スタビリティ)を作ります。つまり、反対方向にはたらく二つの相反する力の始点は強く安定していて、重心では中心に集まっていく求心力と中心から離れていく遠心力の両方、または外向きと内向き両方の運動が同時に反映されます。直線的に力を入れてぎゅっと固めるのではなく、らせん状に引っ張り合い続けることで強さにより安定性としなやかさが増していくことができます。  

 

≪一連のつながり≫

どの動きも始点から始まってその始点もしくはその動きに必要な中心点に相当する場所に回帰します。何かの動作をする時に身体の各部位が連動するように、殆どの場合はそのいくつかある中心点は共に働いて支え合います。イメージとしては連動して動く時計の機械部品や、指揮者に呼応して音楽を奏でる大きなオーケストラなどのような感じです。動きが細切れに止まることなく、次につなげて身体のパーツを連動させていくと調和がとれてスムーズに動けるようになります。  

 

≪身体と心の相互作用≫

ジャイロキネシス/ジャイロトニックにおける最大のテーマは知力、直観力、知覚による筋肉の動きです。意志と方向性が明確な志向を使って神経系を活性化させ、やりたい適切な動きをするのに必要な力を発揮するためのエネルギーを送ることによって、その結果身体的にも精神的にも感情的にも均衡の取れた状態がもたらされます。もちろん、その状態に到達するまでは誰でも初めのうちは不快感や混乱やその結果どうなるのかはっきり見えなくて不安を感じるものであり、それを経ることなくその先にあるバランスした状態にたどり着くことはできません。練習を重ねることで完璧になる、というよりは練習を重ねることで完全に不完全な状態が作られ、また、不完全に完全な状態が作られるといえます。練習は意識と感覚を全開にして行うことが必要です。  

 

≪自分の身体の心地良さを知る≫

このメソッドの究極の目的は、制約されることなく自由で痛みのない自分の身体を良く知り、慣れ親しみ、自分自身の本来の性質と一体となって完成され達成感を味わうことです。自分の身体で一番楽に清々しく感じていられるところを見つけましょう。

 

≪エクササイズは気持ち良いもの≫

強度が激しかったり、頑張り過ぎて辛かったり苦痛な動きが入っていたとしても運動というものは創造性にあふれ、快適で心地良いものであるべきです。同じ動きでも辛くて追い込む方にではなく、気持ち良い方に意識をフォーカスしていくと気持ちが全く違ってきます。  

 

≪連続した円形軌道≫

ジャイロキネシス/ジャイロトニックの特徴的な円やらせん状の軌道を通る動きというのは始まりから終わりまでの一連の動きの流れがずっと途切れずに続いていきます。あらゆる方向に動く身体だからこそまんべんなく立体的に動かしていくことでエネルギーの流れが滞らずに循環し続けていきます。

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